2007.1.19.(FRI)

Aiichiro Kohno

〜テーマカレッジ演習 自然科学を読む〜

核戦力について

 

0.今回のプログラム

1.イントロダクション

2.核戦力について

3.防御手段

4.経済性

5.提言

 

 

1.イントロダクション 

・前回のプレゼンにおいて、

 世界中のプレーヤーが互いに合理的であると信じあっているならば、敵対している国の間では核拡散は生じても、実際に核戦争が起きる可能性は低いと主張した。

・その状況に対する、具体的な事例を見ていく。

 

2.核戦力について 

☆核兵器には2種類

  (a)核分裂を利用したもの(原子爆弾)

  ・・・ウラン・プロトニウムなど放射能物質を利用

  (b)核融合を利用したもの(水素爆弾)

  ・・・重水素などを利用

 

→現在の科学において、(a)の製造は容易

(例)日本なら6ヶ月で製造可能だと言われている

→実際に兵器として行使するのが難しい

 

☆核兵器の行使には、

 それを運ぶものが必要。

 

<運ぶもの>

 @飛行機

 ・・・リスクが高い

 Aミサイル

 ・・・高技術・高コスト

  (例)日本なら2〜3年かかると言われる。

 

 

☆ミサイル技術について

  ・・・高技術・高コスト

理由

  (1)ミサイル(ロケット)自体の製造が困難。

  (2)ミサイルに核兵器を備え付けるためには、

    核兵器の小型化(核弾頭)が必要。

  (3)ミサイル発射基地の機密の確保の難しさ

 

☆ミサイル発射の方法

(1)地上の基地より

・・・国内(外)に無数の発射基地が必要。国土の大きい国では可能だが、狭い国では効果少。

(2)潜水艦より

・・・島国が採用(イギリス)。これも、高技術・高コスト。

 

3.防御手段

 

☆核に対する防御手段

・・・核爆発に対する防御手段は皆無

 ⇔

  (1)自分も核を持つ(いわゆる核抑止論理)

  (2)核を運ぶもの(ミサイル)を撃墜

   ・・・ミサイル防衛(MD)構想

 

☆ミサイル防衛(MD)構想

・・・ミサイルをミサイルによって撃墜。

不安点

1.高技術

・・・精度不明。

2.高コスト

・・・5000億円+α

αは年間維持費)

→技術的に確実なものは現存しない。

 

4.経済性

 

☆核開発費・核維持費は、数量に対して高額

 

・政府の試算:日本の場合、核開発費3.3兆円(イギリスを参考)

・核維持費:イギリス06年は4450億円

→大きな経済的負担。

 

・アメリカの国防予算4236 億ドル(50兆円)の2割が核コスト

 

日本の防衛関連予算は4兆7906億円(06年度)

 

5.提言

☆どの国にとっても、核兵器が存在しない方が、明らかに得である。

 

→しかし、単独で核を廃棄するインセンティブがない。

 

・短期的には、戦争(対立)の危機を回避

→対立がなければ、そもそも核兵器が無用

 

・長期的には、次第に国家間の多国間協議において、核兵器の依存度を下げる努力を。

 

 

参考文献

・「Nuclear EthicsJoseph S. Nye, Jr.

・「核軍拡の経済学」 非核の政府を求める会

Center for Defense Informationの統計

・朝日キーワード2004 朝日新聞社

2006/11/30,12/25 産経新聞

・外務省http://www.mofa.go.jp/

・「軍縮と安全保障の経済学」服部彰

 ありがとうございました!