2006.10.12.(THU)

Aiichiro Kohno

 

〜10月12日 国際貿易と経済学

『日本の物価は本当に高いのか?』

〜ここ10年の変化〜

 

 

 

◎ 私が考えたこと

 

 

 85年のプラザ合意による円高進行以降、今日に至るまで、日本の物価は高いと言われていた。その理由として、規制と国内の流通構造に問題があった。(伊藤元重「日本の物価はなぜ高いのか」など)

 

 しかし、本当に日本の物価は高いのか。例えば、韓国は物価が安いという印象があるが、日常消費財に関して言えば、大分差がなくなってきている。たとえ、安いとしても、明らかに質が悪く、質が対して変わらないファーストフードでも韓国の方が2、3割高いと思われる。その他の例でも、EU諸国などは日本より明らかに物価が高い。

 

 つまり、昨今の規制緩和と流通革命により、日本の物価は安くなってきている。いまだ、日本の特殊事情によるもの(地価)や規制によるもの(公共料金関係)などは、確かに高い。しかし、コンビニやスーパで買うような日常品は大分安くなってきたんじゃないか。しかも、日本で売られている製品は質がいい。だからと言って、諸外国と比べ所得が安いわけでもない。それも考慮すれば割安であろう。

 

 ここで各国のGDPに関する統計の話をしたい。純粋ドルベースの順位は、米国、日本、ドイツの下に、中国が5位かそこら、インドはもっと下である。マクロ経済学の指標に、購買力平価(PPP)というものがある。これによって、各国経済の物価を考慮に入れたGDPは、米国が1位、中国が2位、日本が3位、インドが4位、ドイツが5位である。あぁ、ついに日本は中国に追い抜かされたのか!私はそうは思わない。確かに中国やインドの物価は恐ろしく安いだろうが、PPPは物価指数によって算出されているが、この物価指数には各国の商品の質の違いが考慮されていない。海外旅行すれば分かるが、中国やインドの商品と、日本の商品の質が同じことはありえない。前段で述べたが、日本の商品(サービスも含む)は世界最高峰であり、額面が高い場合でもそれなりの質が提供されているのである。しかも、いまだ行き渡っていない財も多いが、物価の安くなっている財も多い。

 

 ドラッグストアーやディスカウントストアーなど、規制緩和の恩恵は、企業だけではなく、消費者においても及んできている。格差の拡大などの批判があるが、規制緩和とは企業と消費者のどちらにも利益を拡大するものじゃなかろうか。

 

 確かに我々は、つらく長い不況を経験した。しかし、その裏で行われた努力によって、強みも生じつつある。我々は、閉塞感を感じつづけるだけでなく、もっと自分たちの強みも理解していくべきなのである。