10月26日現代資本主義システム論『韓国における偽ブランド市場』について

 

 

0 内容の再確認(一部補足)

 

a)韓国の偽ブランド市場の実態

 

駅から降りてすぐの通りで韓国人店員が日本語を話し、本物の一割以下位の値段で販売している。級が高くなればなるほど、巧妙かつ精密になり、専門家が見ても識別できないようなものもある。実際の商品を見るときには、店の近くに通され、店員が奥から箱詰めにされた商品を急いで持ってくる。そして客はどれにするかをできるだけ早く決めるよう言われる。店側にも、犯罪をしている、少なくとも、おおっぴらにはできないという意識があるようだ。

 

b)ブランドとは何か?

 

【本来】 長い時間の改良の結果、また消費者に厚い信頼を向けられたもの。

 

【今回のケースでは】 韓国に行って買いに行く消費者が、ブランドが持つロイヤルティーや価値を求めているのではなく、大衆間の単なるステータスを求め、ただ持っているだけで自分に自信を持てるようにするためにブランドを購入しているように思われる。

 

c)韓国の偽ブランド市場の取り締まりについて

 

【現状】 韓国は日本とくらべて非常に取り締まりが甘い。

【理由】 

1.韓国がまだ発展途上国で法整備に手が回らないこと

2.偽ブランドが国内の大きな収入源にもなっているからだ。

【発表者の意見】

 商標の保護はタイミングの良い時になされるべきであるが、国により技術や経済状態が異なるので、その国状にあった扱いがなされなくてはならない。

 

d)今後の展望

 

    今回の韓国の偽ブランドの件のみならず、海外における模倣品問題が深刻化している。日本の近くでも、中国・台湾・韓国をはじめとするアジア地域における産業技術の発達に伴い、東アジア地域で製造された模倣品が輸出されてアジア全域に流通している。

    偽ブランド、模倣品の氾濫は、商標権などを侵害されている企業にとって、利益の喪失、消費者に対するブランド・イメージの低下などの悪影響をもたらす。

    これら侵害が著しい韓国などの国に対して、海外との友好関係を保つためにも、一刻も早い商標権に関する法整備が望まれる。

 

 

1 検討

 

a)今回の偽ブランドの件(模倣品作成)はどういった種の問題であるか

 

 近年、知的財産権の侵害が、日本国内のみならず世界的に問題となっている。我々の身近なところで言えば著作権の侵害問題があろうが、国際的レベルになると、特許の侵害や商標権の侵害などが加わってくる。特に、日本の場合、韓国・中国による侵害が目立つ。最近では、韓国の大手電機メーカーが、日本のメーカーが国際特許に登録している技術を無断で使用して問題になり、中国では日本の音楽や映画などの海賊版を大量に作って日本に輸出し、業者が暴利を得るといったことが問題となっている。前者は特許の侵害であり、後者は著作権の侵害である。また、中国の場合、近年の急激な技術力向上を背景にして、日本の自動車メーカーや電子機器メーカーの製品の模倣品を作成する事例が多発している。私が一番ひどいと思ったのは、SONYのウォークマンか何かと似た製品を作り、それに“SQNY”という告示したロゴをつけて輸出販売するといったことだ。他社の場合でも、このような商標権の侵害は、挙げればキリがないほど同じような例は多く存在する。中国の方が人件費やその他コストなどは安くて済むわけだから、この模倣品も実際の本物よりも安価に市場に出回り、その販売量の分だけ日本のメーカーの正規品の販売分が減少していると言うこともできる。これだけでも十分、商標が侵害されていると感じるが、大々的に市場で売買されているわけではないものの、もっとあからさまな場合が存在した。それが今回の、ルイ・ヴィトンやココ・シャネルといったファッション業界のブランド品の模倣品作成の問題である。これらのファッションブランドでは、商品の表面に描かれているロゴによって、消費者にそのブランドを保証している。今回の韓国で見られた事例では、このロゴと同じもの付け専門家でも本物との区別がつかない商品を、そのブランド企業とは関係ないところが生産し、正規品よりも安価な値段で販売しているのである。誰がどう見ても、商標権の侵害と言えるであろう。

 

2 偽ブランドの販売による悪影響

 

 1の電機メーカーの例でも述べたように、偽ブランドが売れた分だけ、正規品は売れなくなり、ブランド企業が不利益を被るのは本当か。今回で取り上げられたようなブランドを買う人間には大きく分けて、次の2つの場合があると考えられるだろう。まず、第一に、お金をある程度持っていて、やろうといえば正規品を買えるが、ニセモノの方が安いので、それだけの理由でそちらを買う場合があろう。二つ目が、もともとお金をあまり持ってなく、ニセモノを買うしかなく、たとえニセモノがなくなってしまっても、正規品を買うことはどちらにしろしない人がいる。前者の場合は、ニセモノがなくなれば、その分、正規品を買うわけで、偽ブランドの存在によってブランド企業が損失を受けているわけだが、後者では、ニセモノがあろうとなかろうと正規品を買うつもりはないので、偽ブランドの存在によって、ブランド会社が損を受けているわけでは内容に思われる。つまり、後者の場合は、市場の個人消費を拡大させ、経済にいい影響を与えているが、前者の場合も当然存在するわけで、見過ごされ続ければ、本当のブランド会社の経営状態は悪化し、ブランド開発が滞り、企業にとって努力することがバカバカしくなってくる。努力することが無駄となるような社会を作ってはいけない。このことは、社会にとって重大な悪影響であり、許されるべきことではないであろう。

 

 

3 国内法規や国際的な規制による商標権保護

 

 0のa)での韓国の商標権の侵害が取り上げられていたが、一日本人観光客が当たり前のことのようにこのことを知っているのだから、韓国警察当局が知らないはずはあり得ない。しかし、偽ブランドの販売店も大々的に販売しているわけではなかったのだから、商標権保護の法整備がないわけではないはずだ。日本弁理士会の資料を参照してみると、日本と比べてその制定が遅いながら、確かに商標法というものが存在している。すなわち、法律によって、商標権の侵害は禁止されているものの、当局の取締りが甘く、見てみぬ振りをしているのが真相であろう。

 では、このようないいかげんなことをし、他国の企業に明らかなる知的財産権の侵害を行っている国が国際的に非難の的にさらされはしないのであろうか。商標権の侵害に関しての国際的条約を探してみると、マドリッド協定及びマドリッド議定書というものが存在した。この加盟国は、国際登録された商標の保護を行わなくてはならないが、韓国はこの条約への登録がかなり最近のことである。中国が北朝鮮と比べて大分遅い方だ。また、他国とは違い“ライセンス非適用”といって、完全の保護を認めている段階まで来ていないことが分かった。

 確かに、よく知的財産権侵害の問題で話題に上る韓国や中国は最近まで先進国とは雲泥の差のある途上国であったが、近年の急激な経済発展で、先進国と十分対等にやっていけるほどの経済力をつけてきた。WTOにも加盟し、国際経済の恩恵を受けて、輸出産業の拡大で国を豊かにしてきている。つまり、外国のおかげで、富んできているわけなのだから、自分たちだけはいいという態度では許されないであろう。国際市場の中で生きるには国際ルールを履行しなければならない。他の先進国と同じ条件の下で争ってこそ、他国の尊敬を得ることができ、名実ともに列強の仲間入りができるのではないだろうか。

 

加盟国は

http://www.jpo.go.jp/tetuzuki/t_shouhyou/kokusai/pdf/madopro_kamei/file01.pdf

で参照

 

<参考文献>

 

日本弁理士会 パテント2001年6月号 韓国・台湾に於ける商標権侵害に関する諸問題

小学館 SAPIO

特許庁ホームページ http://www.jpo.go.jp/